Shopify「MFアカウント」で
プロフィール欄をカスタマイズする方法
Shopifyの「新しいお客様アカウント」は、パスワード不要の安全なログイン体験やセルフ返品機能など、多くのメリットがあります。しかし一方で、従来のようにテーマ(Liquid)を編集して、マイページに「誕生日」や「フリガナ」などの項目を追加するカスタマイズができなくなってしまいました。
結論から言うと、この課題を解決するのが、日本製の専用アプリ「MFアカウント」です。
この記事では、新しいお客様アカウント環境下で、どうやって顧客のプロフィール情報を集め、マーケティング施策に繋げるか。「MFアカウント」の機能と導入手順を、非エンジニアのストアオーナー様にも分かりやすく解説します。
あわせて読みたい:Shopify「新しいお客様アカウント」とは?従来版との違いと移行時の注意点
「新しいお客様アカウント」の基本機能や従来版との違いについては、まずこちらの記事でご確認ください。
1. 「MFアカウント」とは? どんなストアに必要?
「MFアカウント」は、「新しいお客様アカウント」のプロフィールページを拡張するために特別に開発されたShopifyアプリです。お客様が自分で編集できる項目(誕生日、フリガナ、服のサイズなど)を、簡単な設定でプロフィールページに追加できます。
▼誕生日欄を追加したプロフィール欄
こんなストアオーナーに最適です
- 「新しいお客様アカウント」を利用している(または移行予定)
- 従来のアカウントで集めていた「誕生日」や「フリガナ」などを引き続き収集したい
- 収集した情報(例:誕生日)でクーポンを送るなど、Shopify Flowと併用してLINEやメールを使った自動化を行いたい
2. アプリの主な特徴と価格
MFアカウントは、新しいお客様アカウント環境下でのプロフィール拡張に特化した、MeeFa, Inc.が開発した日本産のShopifyアプリです。
主な特徴
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 新しいお客様アカウント専用 | 新ログイン方式のセキュリティを維持しつつ、誕生日やフリガナなどのデータ収集が可能になります。 |
| Shopify Flow連携 | プロフィール更新をトリガーにFlowを起動できます。例:誕生日を入力したお客様に自動でお礼クーポンを送信。 |
| メタフィールド紐付け | 追加項目は顧客メタフィールドと紐付きます。過去に使っていたメタフィールドの再利用も可能です。 |
| 豊富な入力形式 | テキスト、日付だけでなく、チェックボックスやラジオボタンを使った選択式の項目にも対応しています。 |
| 画像バナー機能 | プロフィールページにリンク付きの画像バナーを表示できます。複数画像のスライドショーにも対応。 |
| 簡単な操作性 | 項目の順番はドラッグ&ドロップで直感的に入れ替えられ、Shopify管理画面内で操作が完結します。 |
価格設定
| プラン名 | 価格 | 特記事項 |
|---|---|---|
| Basic | $5.99 /月 | 7日間の無料体験が利用可能です。 |
| Development | 無料 | 開発ストアでは無料で利用できます。 |
3. 導入と設定の3ステップ
MFアカウントは、「新しいお客様アカウント」のカスタマイズ機能を利用して追加します。従来のテーマ(Liquid)編集とは手順が異なるため注意してみていきましょう。
ステップ1: アプリのインストール
- Shopify App Storeで「MFアカウント」を検索し、インストールします。
アプリストア:MFアカウント
MFアカウントのShopify App Storeページはこちら
ステップ2: プロフィールページへのブロック追加
MFアカウントをプロフィールページに表示させるための設定です。
- Shopify管理画面から [設定] > [チェックアウト] に移動します。
- 設定項目にある [カスタマイズ] をクリックし、チェックアウトエディターを開きます。
- エディター上部のドロップダウンメニューで [プロフィール] を選択します。
- 左側サイドバーの [アプリブロックを追加] をクリックし、[MFアカウント] を選択します。
- 設定を「保存」します。
▼チェックアウトエディターで「プロフィール」を選択し、「MFアカウント」ブロックを追加する手順
ステップ3: プロフィール項目のカスタマイズ
実際にお客様から収集したい項目を作成します。
- Shopify管理画面に戻り、「アプリ」から「MFアカウント」の管理画面を開きます。
- お客様から収集したい項目(例:誕生日、フリガナ、服のサイズ)を作成します。
- 各項目を、顧客メタフィールドと紐づけます。(既存のメタフィールドも利用可能)
- 入力形式(テキスト、日付、ラジオボタン等)を選択し、設定を保存します。
▼ MFアカウントの管理画面で、誕生日項目(日付タイプ)を設定
4. MFアカウント導入でよくある3つのお悩み
MFアカウントは導入自体は簡単ですが、効果的に活用するにはいくつかのポイントがあります。
お悩み1: プロフィール項目、何を追加すればいい?
よくあるお悩み
項目を追加できるのは分かったけれど、「うちのストアは何を集めればいいの?」と迷ってしまう...
背景: ストアの商材や顧客層によって、有効なデータは異なります。
効果的に活用しているストアの特徴:
- アパレル:服のサイズ、好みのカラー、体型情報
- 食品EC:アレルギー情報、好みの味(甘め/辛め)
- コスメ:肌質、悩み、好きな香り
お悩み2: 項目を増やしすぎて、お客様が入力してくれない
よくあるお悩み
10個以上の項目を追加したら、ほとんどのお客様がプロフィール入力を途中で諦めてしまった...
背景: 情報収集とお客様の負担のバランスが重要です。
成功しているストアの共通点:
- 必須項目は3-5個まで
- 任意項目も5-7個程度に抑える
- 入力メリット(クーポンなど)を明示
お悩み3: Shopify Flowとの連携方法が分からない
よくあるお悩み
誕生日を収集したけれど、Flowで「誕生日月のお客様」に自動でメッセージを送る設定が難しい...
背景: Flowの設定には、ある程度のShopifyの知識が必要です。
このような課題がある場合は、経験者に相談してみるのも一つの方法です。
5. ストア規模別:プロフィール項目の設定例
MFアカウントを活用することで、ストアの目的に合わせた柔軟な顧客データ収集が可能になります。
小規模ストア向け:基本設定
収集項目例
- 氏名のフリガナ: 顧客管理や配送時の確認をスムーズにします。
- メールマガジン登録: プロフィールページで販促の同意を取得します。
中規模ストア向け:リピート施策の自動化
収集項目例
- 誕生日: Shopify Flowと連携し、誕生日月に自動で割引クーポンを発行します。
- 服のサイズ/好み: 収集したサイズ情報を基に、メールでのレコメンドをパーソナライズします。
- 画像バナー: FAQページへのリンクバナーを設置し、サポート負荷を軽減します。
大規模ストア向け:高度なデータ活用
収集項目例
- ペットの名前/種類: ペット用品ストアなどで顧客データを細分化し、きめ細かなセグメントを作成します。
- 画像バナー(複数): バナーをスライドショー形式にし、複数のセール情報やイベントを効率的に通知します。
- 多言語対応: Translate & Adapt機能と連携し、グローバルストアに対応します。
6. よくある質問(FAQ)
Q1: 従来のお客様アカウントでも使えますか?
A: いいえ、MFアカウントは「新しいお客様アカウント」専用です。従来版では使用できません。
Q2: 無料プランと有料プランの違いは?
A: 詳細はアプリのインストールページを参照ください。無料・有料プランで提供される機能の違いはないですが、無料プランは開発サイトのみに適用されます。公開サイトでも7日間の無料体験ができるので、利用してみて機能の確認ができます。
Q3: 既存顧客のデータは引き継げますか?
A: はい、既存の顧客メタフィールドと紐付けることで、過去に収集したデータを再利用できます。
Q4: プロフィール項目は何個まで追加できますか?
A: プランによって異なります。詳細は公式ドキュメントをご確認ください。
Q5: Shopify Flowとの連携は複雑ですか?
A: アプリからトリガーが用意されているので、これらを元にワークフローを作成してみると手軽に始められて良いでしょう。ただし、効果的な自動化施策の設計には、ある程度の経験が必要です。
7. まとめ:データを「集める」から「活かす」へ
MFアカウントは、「新しいお客様アカウント」への移行に伴い失われがちだったプロフィールカスタマイズの自由度を取り戻すための強力なツールです。
特にShopify Flowとの連携機能により、収集した誕生日やフリガナといったデータを、単なる記録として終わらせず、自動クーポン発行などの「生きたマーケティング施策」へと直結させることができます。
新しいお客様アカウント環境でのデータ活用を進める上で、MFアカウントは欠かせない存在となるでしょう。
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Shopifyの顧客データ活用を専門とする筆者の実体験とサポート経験を綴っています
次のステップへ:導入はできる。でも、最適な設計は?
この記事で、MFアカウントの基本的な機能と導入方法をご理解いただけたかと思います。
しかし、アプリを導入することと、売上に繋がる活用をすることは別物です。
こんな悩みはありませんか?
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参考:MeeFa(開発元)公式ブログ
新しいお客様アカウントのプロフィールページをカスタマイズする方法(より詳しい技術情報が必要な方はこちら)
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