Shopify Sidekickの新機能「スキル」とは?
使い方を解説
前回の記事では、ShopifyのAIアシスタント「Sidekick」の基本をご紹介しました。しかし、「毎回同じような指示を入力するのが少し面倒…」と感じ始めている方もいるかもしれません。
結論から言うと、その面倒を解消する新機能が「Skills(スキル)」です。これは、ChatGPTを使ったことがある方なら「GPTs」のようなものと言えば、より分かりやすいかもしれません。よく使う指示文を「ショートカット」として保存できる機能で、あなたの時間と労力を大幅に節約します。
この記事では、Sidekickを使い始めたばかりの方でも分かるように、Skillsの特徴と、今すぐ活用すべき理由をわかりやすく解説します。
あわせて読みたい:ShopifyのAI「Sidekick」とは?使い方を超入門ガイド
まだSidekickの基本機能をご存知ない方は、まずはこちらの記事からご覧ください
目次
1. Sidekickスキルとは?一言でいうと「AIへの定型文ショートカット」
スキルとは、ShopifyのAIアシスタントSidekickに対する「最も役立つ指示文(プロンプト)」を、カスタムショートカットとして保存・再利用できる機能です。あなたが普段からSidekickに繰り返し依頼しているタスクがあれば、その指示文全体を「スキル」として保存できます。
POINT!
例えば、「ブランドのトーンに合わせた商品説明文の作成」や「特定の形式での売上レポート抽出」など、定期的に行うタスクの指示文を保存しておけば、次回から毎回長い文章を打ち込む必要がなくなります。
スキルはこんなタスクに最適です
| タスクの例 | スキルに保存するメリット |
|---|---|
| コンテンツ作成 | ブランドのトーンに合った商品詳細やSNS投稿文を、毎回同じ品質で生成できます |
| レポート作成 | 「昨日の商品別売上」など、特定の形式のレポートを単一のコマンドでいつでも引き出せます |
| データ分析・予測 | 「次の90日間の売上予測」など、複雑な分析指示をショートカットとして保存できます |
| 顧客セグメント作成 | 「特定の国のお客様」など、マーケティング用の顧客セグメント作成指示を保存できます |
2. スキルを使う3つのメリット
Skillsの導入により、ストアオーナーは以下の大きなメリットを得られます。
メリット1:時間を節約し、作業の自動化を促進
毎週の販売報告や、特定のデータ抽出など、繰り返し発生するタスクの指示をスキルとして保存しておけば、次回からはショートカットを入力するだけで即座にタスクを実行できます。
メリット2:品質の均一化(ブランドボイスの維持)
AIで商品説明などを作成する際、ブランドのトーンを伝えるには詳細な指示が必要です。この「成功したプロンプト」をスキルとして保存しておけば、どのチームメンバーが使っても、常にブランドに合った品質のコンテンツが生成されるようになります。
メリット3:チーム内での知識と効率の共有
作成したスキルは、URLリンクを使って他のチームメンバーと簡単に共有できます。あるメンバーが作成した効果的なスキルをチーム全体で活用することで、組織全体の生産性が向上します。
3. スキルの作成方法と活用具体例
Skillsの使い方は非常に簡単です。最大25個までプロンプトをスキルとして保存できます。
スキルの作成と使用の基本フロー
-
作成: Sidekickのチャットで
/を入力し、「スキルを作成」を選択します。スキルには/product-descのような覚えやすいショートカット名をつけ、繰り返し使いたい指示文(プロンプト)を登録します。

-
使用: 次回から、Sidekickのチャットで登録したショートカット名(例:
/product-desc)を入力するだけで、保存した詳細な指示を瞬時に呼び出すことができます。

今すぐ使える!スキル活用プロンプト具体例
具体的にどのような指示をスキルとして保存すればよいか、3つの実践的な例をご紹介します。数字のニュアンスなどは、ご自身のストアにあった内容にアレンジして参考にしてください。
具体例1:ブランドの世界観を守る「商品説明文」の生成
ショートカット名案: /product-desc
保存するプロンプト:
「以下の情報に基づき、私たちのブランドのトーン(親しみやすく、少しユーモアを交えた丁寧な言葉遣い)でShopifyの商品説明文を作成してください。SEOキーワードとして「[キーワード1]」「[キーワード2]」を必ず含めてください。絵文字も効果的に使ってください。
商品名:[ここに商品名を入力]
特徴:
・[特徴1]
・[特徴2]
・[特徴3]」
具体例2:定型業務を自動化する「週間売上レポート」
ショートカット名案: /weekly-report
保存するプロンプト:
「先週(月曜日から日曜日まで)の売上レポートを作成してください。以下の項目を簡潔な箇条書きでまとめてください。
・総売上
・注文件数
・平均注文単価
・売上上位3商品とその売上個数」
具体例3:マーケティング施策に活かす「VIP顧客セグメント」
ショートカット名案: /vip-customers
保存するプロンプト:
「『VIP顧客』という名前で新しい顧客セグメントを作成してください。条件は、これまでの購入回数が5回以上で、かつ合計購入金額が50,000円以上の顧客とします。」
4. まとめ:スキルを使いこなし、ストア運営を自動化しよう
Sidekickスキルは、Sidekickを単なるAIチャットから、あなたのストアに特化した「自動化ツール」へと進化させます。
「特定のレポート作成」「ブランドボイスに合わせたコンテンツ生成」など、Sidekickに何度もお願いしているタスクがあるなら、ぜひスキルとして保存してみてください。あなたのストア運営の効率が大きく向上するはずです。
参考:Save and share your best Sidekick prompts as skills - Shopify Changelog
ShopifyによるSidekickスキル機能の公式発表です(英語)
参考:Shopify ヘルプセンター | Sidekickの機能
スキルを含むSidekickの様々な機能について、詳細を解説した公式ドキュメントです
参考:Shopify ヘルプセンター | Sidekickスキル
Sidekickスキルの作成、使用、共有、管理方法について解説した公式ドキュメントです
次のステップへ:あなたの「繰り返し作業」、スキル化しませんか?
この記事でSidekickスキルの便利さをご理解いただけたかと思います。
しかし、「自分のストアのどの作業をスキルにすれば一番効果的だろう?」「もっと高度なプロンプトの作り方を知りたい」といった、より具体的な疑問が生まれているのではないでしょうか。
日頃のShopify支援運用でスキルを活用する私が、あなたのストアのルーティンワークをヒアリングし、最も時間削減効果を期待できろうなスキル作成を一緒に考え、具体的なプロンプト作成までサポートします。
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