誕生日を配信に活かすために、
集める前に決めておきたい
データの持ち方
誕生日は、クーポンやポイントの案内によく使われるお客様情報です。Shopifyには誕生日を入れるための標準メタフィールドがあり、公式ドキュメントでも、誕生日でお客様を絞って割引を届ける使い方が例に挙がっています。
出典:List of standard metafield definitions(Shopify Dev公式・英語)
ただ、誕生日は「集める」と「届ける」のあいだに、決めておくことが2つあります。どの形で持つか。あとから書き換えられるようにするか。
ここを決めないまま集め始めると、集めた誕生日が配信の条件として使えなかったり、書き換えによって同じお客様に何度もクーポンが出たりします。
この記事では、誕生日をどこで聞くか、どの形で持つか、書き換えをどう防ぐかを、届け先のツールから逆算して整理します。設定の手順は、それぞれの公式ドキュメントに譲ります。
あわせて読みたい:サンキューページでの顧客データ収集設計
AL CustomerMetaSyncでお客様情報を集める考え方と、サンキューページでの配置の決め方は、こちらの記事で整理しています。
1. 誕生日をどこで聞くか
AL CustomerMetaSyncを使う場合、誕生日を聞ける場所は主に次の4つです。
- 会員登録のフォーム
- お客様アカウントのプロフィールページ
- 購入直後のサンキューページ
- 注文状況ページ
出典:ロイヤリティプログラムと誕生日を連携させる(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
このうちサンキューページについては、株式会社Alquimistaが2026年6月10日のプレスリリースで、プロフィールページと比較して3倍以上のフォーム送信率を記録している(自社調べ)と発表しています。理由としては、購入直後のお客様がアクセスする場であることが挙げられています。
出典:Shopify新しいお客様アカウントに「会員登録フォーム」を(株式会社Alquimista プレスリリース・PR TIMES)
また、サンキューページのフォームでは、すでに回答済みの項目は表示されません。プロフィールで誕生日を登録したお客様に、購入のたびに同じことを聞かずに済みます。
設置の手順は、公式ドキュメント「プロフィール・サンキューページで誕生日と性別を取得しよう」にまとまっています。
2. 誕生日は「日付」の形で持つのが出発点
Shopifyのメタフィールドは、入れる値の種類(型)を決めて作ります。誕生日の標準メタフィールド facts.birth_date は日付型で、ISO 8601形式の日付として値を持ちます。
出典:List of standard metafield definitions(Shopify Dev公式・英語)
型が大事なのは、セグメントの条件に使えるかどうかと、どんな条件で絞れるかが、型で決まるからです。Shopifyのヘルプでは、セグメントの条件に使えるメタフィールドは「日付と時刻」「数値」「テキスト」「真偽値(true / false)」の型と案内されています。使える条件は、型ごとに次のように分かれています。
| 型 | 使える条件 |
|---|---|
| 日付と時刻 | 直近7日・30日・90日・12か月以内/特定の日付と等しい/その日以前・以降/2つの日付のあいだ |
| 数値 | 等しい・等しくない/より大きい・より小さい/範囲 |
| テキスト | 等しい・等しくない |
| 真偽値 | 等しい・等しくない |
出典:Metafield-based customer segment filters(Shopifyヘルプセンター公式・英語)
誕生日をテキスト型で持つと、使える条件は「等しい」「等しくない」だけです。「もうすぐ誕生日を迎えるお客様」のような範囲の条件にするには、日付として持っておく必要があります。
日付型で持っていれば、Shopifyのセグメントにある anniversary(記念日)という条件が使えます。この条件は年を無視するので、毎年やってくる誕生日で絞れます。
「The anniversary filter doesn't account for the year.」
(記念日の条件は、年を考慮しません)
公式ヘルプには、「30日以内に誕生日を迎えるお客様」を絞る例が載っています。誕生日でこの条件を使うには、標準メタフィールド facts.birth_date を有効にするか、自分でメタフィールドを作る必要があります。
出典:Shopify-based customer segment filters(Shopifyヘルプセンター公式・英語。Anniversaryの項)
3. 届け先によって、求められる形が変わる
Shopifyのセグメントで誕生日を使う範囲なら、日付型のメタフィールドで足ります。
考えることが増えるのは、Shopifyの外にあるツールに誕生日を渡すときです。ツールによって、受け取れる形が違います。
AL CustomerMetaSyncの公式ドキュメントには、誕生日を使うポイント系のアプリとの連携例が並んでいます。同じ誕生日でも、渡し方はアプリによってこれだけ違います。
- 決まった書式の顧客タグを求めるもの。誕生日そのものではなく、Shopify Flowで「誕生月」を表すタグを付けて渡す
- 決まった名前のメタフィールドに誕生日を入れておく必要があるもの
- 誕生日のメタフィールドからセグメントを作れば使えるもの
- Shopify Flowから、ツール側のAPIに誕生日を送る必要があるもの
出典:ロイヤリティプログラムと誕生日を連携させる(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
出典:メタフィールドデータを外部システムに連携させる(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
つまり、誕生日をどの形で持つべきかは、届け先のツールが何を読めるかで決まります。集め方を先に決めて、あとから届け先に合わせようとすると、形が合わずに持ち方を変えることになります。
顧客タグとメタフィールドの違い
| 比較項目 | 顧客タグ | メタフィールド |
|---|---|---|
| 値の持ち方 | 文字列のタグを1つずつ付ける | 型(日付・数値・テキストなど)を決めて持つ |
| Shopifyのセグメントでの絞り方 | そのタグを含む・含まない/タグがある・ない | 型に応じた条件。日付なら期間や、年を無視した記念日の条件 |
| 誕生日を入れる場合 | 日付として比べられないため、「誕生月」などに置き換えて付ける | 日付のまま持てる |
| 外のツールで使えるか | ツールと設定によって変わる | ツールと設定によって変わる |
出典:Shopify-based customer segment filters(Shopifyヘルプセンター公式・英語。Customer tagsの項)
なお、AL CustomerMetaSyncでは、複数選択プルダウンで入力したデータに限って、メタフィールドだけでなく顧客タグにも保存される仕様です。1つのメタフィールドに複数の値が入ると扱いが難しいため、と公式ドキュメントで説明されています。誕生日のような日付の項目は、この対象ではありません。
出典:フォームブロック作成(複数選択プルダウン)(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
持ち方を決めるときに見るところ
- 誕生日を使うのは、Shopifyの中のセグメントか、外のツールか
- 外のツールなら、タグ・メタフィールド・セグメント・APIのどれで受け取るのか
- 誕生日を「日」の単位で使うのか、「月」の単位で使うのか
- ポイントや会員ランクなど、ほかのツールにも同じ誕生日を渡すか
「使っているツールだと、誕生日をどの形で持てばいいか分からない」という場合は、
現状の整理からサポートします。
4. あとから書き換えられないようにする
誕生日は、ほかのお客様情報と少し性質が違います。本来は変わらない値です。
それでもお客様が自由に書き換えられる状態だと、誕生日を条件にしたクーポンやポイントが、同じお客様に何度も出る原因になります。
AL CustomerMetaSyncでは、プロフィールページでお客様に編集させるかどうかを、次の3通りから選べます。
- 編集を許可しない(入力内容は表示されるが、お客様は変更できない)
- 常に編集可能
- データがなければ1度だけ編集を許可
公式ドキュメントでは、誕生日のように後から編集すると他の施策や連携しているシステムに影響する項目は、「データがなければ1度だけ編集を許可」を選ぶよう案内されています。
出典:フォームの詳細設定(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
注意:1度だけにしたあとの対応
この設定にすると、初回の登録後はお客様自身でデータを変更できなくなります。入力を間違えたお客様から連絡があったときにどう対応するかは、ストア側で決めておく必要があります。
出典:よくある質問(フォームブロック作成)(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
5. LINEでもメールでも、考え方は同じ
ここまで決まっていれば、届けるのがLINEでもメールでも、考え方は変わりません。どこで集め、どの形で持ち、何を条件にするか。この順番はチャネルを選びません。
AL CustomerMetaSyncでは、プロフィール・サンキュー・注文状況ページでフォームが送信されたことをきっかけに、Shopify Flowを動かせます。誕生日が登録された時点でタグを付けたり、外のツールに値を送ったりする流れは、ここから作ります。
出典:Shopify Flow連携(AL CustomerMetaSync公式ドキュメント)
一方で、LINEやメールの配信ツールが、Shopifyのタグ・メタフィールド・セグメントのうち何を条件として読めるかは、ツールや設定によって違います。ここを先に確かめておくと、集めた誕生日をそのまま配信に使えます。
6. よくある質問(FAQ)
Q1: 誕生日のメタフィールドがまだありません。どうすればよいですか?
A: Shopifyには誕生日用の標準メタフィールド(facts.birth_date)が用意されているので、それを有効にするか、日付型のメタフィールドを自分で作ります。セグメントの記念日(anniversary)の条件で誕生日を使うには、どちらかが必要です。AL CustomerMetaSyncでは、誕生日の標準メタフィールドがまだ作成されていない場合、アプリのホーム画面に作成を案内する表示が出ます。
Q2: 誕生日の「年」まで聞く必要はありますか?
A: Shopifyの誕生日の標準メタフィールドは日付型で、ISO 8601形式(年月日)で値を持ちます。そのため、年を含めた日付として入力してもらう形になります。一方、セグメントの記念日の条件は年を考慮しないので、誕生日で絞るだけなら年は条件に関わりません。
Q3: 誕生日クーポンは、誕生日当日と誕生月のどちらに送るのがよいですか?
A: 商品や施策によって変わります。Shopifyの記念日の条件では「今日」「7日以内」「30日以内」のように、誕生日までの日数で絞れます。一方で、誕生月の単位で扱うツールもあり、その場合は月を表すタグなどに置き換えて渡すことになります。届け先のツールに合わせて決めるのが確実です。
Q4: 誕生日を間違えて登録したお客様から連絡があったら、どうすればよいですか?
A: 「データがなければ1度だけ編集を許可」にしている場合、初回の登録後はお客様自身では変更できません。権限のあるスタッフが管理画面で値を直す運用になります。直した値が連携先のツールにも反映されるかは、ツールや連携の作り方によって変わるため、事前に確認しておくと安心です。
Q5: LINEとメールの両方で、誕生日の案内を送ってもよいですか?
A: 送ることはできますが、同じ条件を両方のツールで使うと、同じお客様に同じ案内が2回届きます。LINEとメールのどちらで何を送るかを先に決めてから、それぞれの条件を作るのがおすすめです。
出典:Metafield content types and values(Shopifyヘルプセンター公式・英語。Q2の日付の形式)
出典:Metafields(Shopifyヘルプセンター公式・英語。Q4のスタッフ権限)
7. まとめ
誕生日は集めやすい情報ですが、配信に使えるかどうかは、集める前の設計でほぼ決まります。
この記事のポイント
- 誕生日は、プロフィールページやサンキューページなどで聞ける。サンキューページはフォーム送信率が高いという発表がある
- テキスト型で持つと、日付の範囲で絞れない。日付型で持つのが出発点
- Shopifyのセグメントでは、記念日の条件を使えば年を無視して誕生日で絞れる
- 外のツールは、タグ・メタフィールド・APIなど、求める形がそれぞれ違う
- 誕生日は「データがなければ1度だけ編集を許可」にして、書き換えを防ぐ
どの形が合うかは、使っているツールの組み合わせによって変わります。届け先から逆算して決めてみてください。
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誕生日データの活用についてお悩みはありませんか?
この記事で、誕生日データの持ち方と、書き換えを防ぐ考え方はご理解いただけたかと思います。
しかし、「自分のストアのツールだとどの形が合うのか」「すでに集めた誕生日をどう活かすか」「連携先にどう渡すか」といった疑問も残っているかもしれません。
こんなお悩みはありませんか?
- 「誕生日は集めているけれど、配信に使えていない」
- 「使っているツールで、誕生日をどの形で持てばいいのか分からない」
- 「誕生日のクーポンが、同じお客様に何度も出てしまった」
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